足尾 松木沢幕岩同志会ルート

2022年12月4日  メンバーたぬき夫妻

天候 晴れ時々曇り

師走に入り山岳地帯では厳冬期に突入し、本格的なアルパインのシーズン到来。
しかし今シーズンは冷え込みが弱く氷雪により開かれるルートが未だ閉ざされる。
氷雪のルートがダメならば数日前に訪れた足尾に再びドライを楽しみに行ってきました。
疎らに駐車された銅親水公園よりアプローチ開始。今季初めての寒気が入った為か、早朝の空気は今まで温い気温に慣れた体には身に染みると言うより新鮮さを感じる中、アプローチ開始。
アプローチ途中に点在する水溜まりは薄く氷が張り、順調に冬の訪れを迎え入れる事を実感しながら足を進めジャンダルムへ。

青空にジャンダルム
この構図はいつ見ても目を奪われる

青一色の空とジャンの岩壁の構図はいつ見ても映える。しかし本日登攀予定は幕岩 。ジャンに見送られ更に足を進め目的である幕岩へ。
ジャンダルムは松木沢からガレの上部に岩壁を有する一方、幕岩は松木沢から直に岩壁がそそり立つので圧巻の存在。 遠望すると有れば圧巻だが登攀するとなれば威圧を感じる存在。

松木沢より望む幕岩

今回、登攀するルートは同志会ルート。 前シーズン終盤に一度トライしたが、体調不良の為パートナーにおんぶに抱っこの登攀となり屈辱だけが残り、その雪辱を晴らす為再トライしてきました。
準備を整え登攀開始 ( )内は個人的な体感グレード(ドライ)、スケル

1P(Ⅲ 20m) 階段状の浅いルンゼを詰め立った岩壁基部まで。ハンガー2本で切る

1P 簡単だが出だしなので慎重に離陸

2P(Ⅴ 50m)浅いチムニー状にラインを取る。ルートは明瞭。浮石が多く神経を使う。フッキングはあまり使えなかった。   ハンガー2本で切る

2P 壁は一気に立ち始め緊張を強いられる登攀

3P(Ⅳ⁺ 55m)階段状フェースから上部岩の切れ目を目指し高度を上げる。岩の切れ目を抜ける処理が嫌らしい。上部は左上し右のオフィズスか左のフェースの選択。後者を選ぶ。フェースを抜ければ終了点。

3P 上部岩の切れ目を目指し高度を上げる

4P(Ⅴ⁺ 50m)簡単なガレ状のルンゼを詰め上部垂壁へ。上部垂壁は凹角へラインを取り高度を上げる。凹角にはクラックが走りプロテクションは良く決まるが細かいスタンスにツッケで立ちこみアックスのフッキングで高度を上げるには痺れた。

4P ドライでは核心ピッチ 核心は短いが上部垂壁の処理が痺れた

核心は短いがドライでは4Pが核心に感じた。  ハンガー2本で切る(事実上登攀終了点)
5P(Ⅲ⁺ 40m)何処でも登れそうな斜面。弱点の右よりのガレより高度を上げ上部立ち木で切る。

5P ガレ交じりの斜面

幕岩のトップに抜けるにはガレ混じりの岩場を詰めスカイライン(60m位)目指せば終了だが、1P~4Pの終了点が整備されていた為、同ルート懸垂下降し取り付きへ降り立つ。  整備された方達に感謝の一言。

今回の登攀は初冬と有って条件が良かった。冬季アルパインは気象条件により一気にグレードが変わる為、日々精進。

ads
最新情報をチェックしよう!