那珂川水系 苦土川 大沢右俣~井戸沢

2023年7月18日 メンバーMtaka たぬき Rock

天候 晴れ

真夏の様な日々が続くも、一向に梅雨明け宣言は無い。
しかし茹だる様な暑さと連日の夕立は、完全に盛夏まっただ中の天候周期。そうなれば涼を楽しみに沢登に行ってきました。
今回目指すは苦土川にては人気ルートである井戸沢。しかし過去数度、遡行している為隣の大沢右俣から詰め、井戸沢を下降するルートを選択し周回してきました。
深山ダムを過ぎ舗装路を辿り終点より林道へ。ダートな林道を辿り最初の二俣にて駐車。二俣にはいかにも倒れそうな「三斗小屋後」の標識有。
準備を整えアプローチ開始

【大沢右俣 遡行】(参考文献 東京起点沢登ルート120)
駐車スペースより林道を辿りアプローチ。途中2回二俣の分岐が有るが左左へ進路を取る。右に堰堤群を目視しながら荒れた林道を辿ると林道終点より沢床へ踏み跡に導かれ最終堰堤へ。堰堤右寄り容易に通過すれば大沢遡行開始。
しかし遡行開始と言っても暫くは単調なゴーロ歩き。明るく開けているので快適だった。
ゴーロを抜けるといきなり水線を持った滝が現れる。本格的な遡行開始。

ゴーロを抜けるとF1
これより連瀑帯が始まる

アプローチではラバーを使用したが滑る為フェルトに交換し遡行。

①2条6mの滝は水線右から草付混じりへラインを取る。出だしよりヌメリが酷く非常に緊張した。
②20m大滝。二手に分かれ直登と左のルンゼへラインを取る。直登は上部抜け口が非常に悪く、左の泥交じりのルンゼが正解だった。左ルンゼも正解だが快適とは言えないと感じた。

直登と左のルンゼへ二手に分かれて登攀

③印象が薄く記載なし 連瀑帯を処理していた感じだった
④此処も連瀑帯の処理で印象は薄い為、記載なし
(補足、個人的には③④処理は普通に遡行すれば問題ないと感じた)
⑤左右俣出合へ到達 トポには左俣は威圧的と記載されていたが開けたスラブ状の大滝は登攀意欲をそそられる存在だった。しかし今回の予定は右俣。左俣に比べると窮屈そうな沢へ進路を取り遡行
⑥二俣出合から高度を上げると直ぐに20m大滝へ。今回は水量が少なかった為、右の水線沿いにラインを取り高度を上げる。所々シャワーを浴び火照った体には気持ち良い。しかし水量が多い時には非常に難儀するように感じた。20m大滝を処理すればっ狭い沢を遡行し高度を上げる。途中トイ状の滝が出て来る為⑦と誤認するが取り付きに達すると⑦は明瞭だった。

中間部より下方
高度感が気持ち良い

⑦トポには右のスラブ状と記載されるが、水線を絡め高度を上げる事が正解と感じた
⑧10m程の滝を越すとヌメリの多いナメ滝を暫く詰めれば源頭の雰囲気へと変わっていった。

上部は滑るナメ

⑨最後は分かり難い二俣へ。右から涸れ棚の様に出て来るが遡行してくると最終二俣がどれなのか分からない為左の沢状へ進路を取るとが沢状は一気に無くなる。そのまま濃い藪に突っ込むが少し高度を上げると右方に沢状が目視出来た為トラバースし沢状へ入りこれを詰める。
涸れ棚にラインを取ることが正解だった。間違えて沢状を詰めドン詰まりまで行ってしまったら素直に二俣まで戻る事がベストに感じた。
沢状を詰めれば殆ど藪を漕がずに稜線へ突き上げる。

稜線へ突き上げ大沢遡行終了 団子を頬張る

下降は井戸沢へ。流石山方面へ一般道を辿り、下方に井戸沢が目視できる付近より傾斜の緩い所を選び下降。
【井戸沢 下降】
全体を通し大沢よりヌメリは少ない様に感じた為ラバーソールにて下降。傾斜、落差の少ない滝が連瀑するので下降は快適だった。

所々涼を求め水線を絡めながらクライムダウン

④②の滝のみ懸垂。50m一本で足りた。支点は立木が使える。
水線に涼を感じながら高度を下げ①を左岸の急斜面より慎重にクライムダウンした後、穏やかな沢を下れば堰堤にて井戸沢下降終了。
出合より単調な林道を辿り駐車スペースへ。

駐車スペースから入出渓のアプローチは若干長いが、遡行、下降と終始沢に浸かれる好ルートだった。涼を求める酷暑にはお勧めに感じた。

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