飯豊 春山 朳差・大日・本山 2026.04.17~20

春はあけぼの。まだまだ白き飯豊のやまぎは、すこしあかりて、もえゆく雲のほそくたなびきたる、

なんてね。

(ミソジはクライマーズクラブの看板を降ろしたので、ハイキング記事も許されるかな?)

4月17日(初日)

一年ぶりです。ここからいきなりの急登。

800mあたりから雪を踏み始めます。

西俣峰に到着。大晦日にみぞれに叩かれながら来た事もありましたが、本日は晴天なり。

1500m台地、だだっ広くて視界不良時は必ず迷います。

頼母木小屋。本日はラクチンでしたが、冬は過去5回挑戦して、1回しか主稜線に到着してません。

朳差岳ははるか彼方です。大石山、鉾立峰を越えて行きます。

朳差岳に到着。

本日のお宿、朳差小屋。ここは本当に素晴らしい。好きな小屋ベストスリーに入ります。

あとは何処って?えーと、屋久島の鹿ノ沢小屋 それとお~ 朝日の以東岳避難小屋 かな?

今日もひとり。くれゆく二王子岳を窓に、バーボン。おとこで良かった。

4/17 5:00登山口 ~ 7:10西俣ノ峰 ~ 11:20頼母木小屋 ~ 13:10鉾立峰 ~ 14:20朳差岳

4月18日(2日目)

あれ?雲行きに不安が。

二王子岳。いい山だなあ~、行ったことないけどね。今度行かなきゃ。

   

地神山、門内岳を越えて。

北股岳。

 

梅花皮小屋。

弱気のオレ:なんか天気も怪しいし、もうすぐ昼だもんねえ。今日はここまででもいいんじゃあない?こっからならとっとと下りれるしね。山は安全第一でしょ。

強気のオレ:てめえ、じゃあ本山と大日はどうすんだよ?年に一回のチャンスなんだぜ。来年来れるかわかんねえだろうが!行っちまえ!オタンコナス!

気合を入れなおして、烏帽子岳に登り返し。うひゃあ御西小屋は点だよ~。

天気は怪しいし、風も強まってきたぜ~。この後、急激にガスが湧き、すべてが消える。何にも見えねんだから写真なんか無いぜ!ほーら、横殴りの雨も降ってきやがった!

ガスが飛ばされた隙をついて着きました、御西小屋。それにしても梯子登った冬期入り口は入りづらいなあ~。(翌朝、荷物担いでの脱出ムーブは絶対5.11aはあるって!遭難しそうだった。)

この夜は、強風のダンシングオールナイト。外は黒いんだか白いんだかわかんない濃霧で絶賛視界不良。明日、この飯豊最奥の地で何にも見えなかったら脱出できるか?オレ地図読めないし?(読図講習をやってくださった師匠にお詫び申し上げます。ゴメンナサイ!)

4/18 4:30朳差小屋 ~ 5:10鉾立峰 ~ 6:50頼母木山 ~ 9:10門内岳 ~ 11:00北股岳 ~ 11:20梅花皮小屋 ~ 12:45烏帽子岳 ~ 15:10御西小屋

4月19日(3日目)

お!今日は山が見える。

大日岳は本山に比べてチャンスが少ない。本山方面から来ると、本山に登ったからもういいかとなりがち(去年の春がそうだった)。今回は大日岳を先にして万全を期す。雪面は固く締まっており、アイゼンを装着。頂上稜線直下の雪壁は、風が雪面との間に入り込み、引きはがそうとする。ピッケルを打ち込み慎重に登る。ここが一番楽しかった。

大日岳頂上。

牛首山からオンベ松尾根方面。とても魅力的に見えるが下りたら後が大変そう。ゆっくりしたいところだが本山が控えているため御西小屋に向かって引き返す。

それにしても御西小屋周辺は風が強い。小屋から先、本山方面は飛ばされて雪がついていない。

そして、飯豊山頂。ここにも人はいない。

6月に下ったことがある大嵓尾根を見下ろす。今はもっと楽しそうだが、もし下りたら、最後の最後に絶対ハマる。吊り橋が掛かってないから、まず桧山沢が渡れない。

5年くらい前の春、まだ橋が掛かってないのを知った上で「さて大嵓でも登ろう」と勇んでやって来た。パンツ一丁で挑んだものの、○○も沈む水位で、流れが強くて、冷たくて、死ぬなと思って諦めて、石転びに転進した。(今回後で知ったのだが、現在、橋は倒壊してて6月になっても掛かりません。ご注意を!

今日は梅花皮小屋までの予定、再度、御西小屋に引き返す。

途中で寛永通宝を拾った。江戸時代にもここにお参りに来ていたのか。草鞋を履いて、お題目を唱えながら、金剛杖をつきつきやって来たのだろう。何日かかってどこで寝たのか?生半可な気持ちで物見遊山に来れる場所では無かったはず。たどり着けた人は、朝焼けの大日岳に如来様の来迎をありありと目にしたことだろう。

 

雪の上に突っ伏すヤマネ君。死んでるのかと思って掌に載せたらあったかい。ひくひくして睫毛も揺れている。どうすべきかと思ったが、近くの多少風が当たらない場所に置きなおした。この小さな体で極寒の飯豊の冬を生き延びたヤマネ君。頑張ってくれ!それに比べてオレは飯豊が好きと言いながら、裸でここに放り出されたら1時間と生きていられないに違いない。

この後、御西小屋でデポした荷物を回収し、出口で格闘し、気合で梅花皮小屋までたどり着いた(4時間掛かったぜ)。

明日は、勝手知ったる石転びを下りるだけ。槍が降ろうが、視界不良だろうが問題なし!(と、この時は思ったが、大間違いなことは知る由もない。)

バーボンを舐めて寝ちまおう。

4/19 5:00御西小屋 ~ 6:20大日岳 ~ 9:20飯豊本山 ~ 11:00御西小屋 ~ 14:30烏帽子岳 ~ 15:15梅花皮小屋

4月20日(4日目、最終日)

ルンルンと石転び沢を下り始める。が、あれ?あんなとこに大きなクラックが入っている。あ、こっちもだ!なんか周りもヤバい雰囲気。ここでいきなりビビりのスイッチON。一気に駆け出し、安全地帯と思われる門内沢出合まで全速力。一度も足を止めることなく、門内沢出合の舳先状に30分で辿り着く。(だから写真は無い。撮ってられないからね。)

ふと横を見るとスコップが雪面に突っ立ている。え!まさかゾンデ棒も刺さってるんじゃないだろうな?と見回すが、そんなものは無くて、よかった、よかった!さらに落ち着いて見ると、六角形に雪面が整地された跡。ひょっとして、まさかここで寝たの?それ心臓強すぎるにも程があるだろう!ここにもそこにも迷子の岩やらブロックやら落ちてるよ!凄い人がいるものだ。

上つぶて石辺りで本流がごうごう流れ出し、巻き道に入る。ところどころ崩壊しており、泥壁のへつりが多発。こんなとこに俺を刺すな!とウッドシャフトのピッケルからもクレームが入るが、背に腹は替えられない。だって、こなさないと帰れないんだもの。泥壁にはまり込んだ岩に真新しいハンガーボルトが打ってあり、オレも心の中でクリッープ。

面倒臭的核心部が終了し、やっと温身平に到着。が、この後、ヒザ的核心部の梅花皮荘までのなが~い車道歩きが待ち受けているので有りました。

今回、主稜線上では誰にも会わなかった。贅沢極まりない。これだから飯豊はやめられない。さあ温泉に入ろう。

4/20 5:00梅花皮小屋 ~ 5:30門内沢出合 ~ 6:10巻き道開始 ~ 7:40温身平 ~ 9:20梅花皮荘(車デポ) ~ 9:30入浴

次回に続く(たぶんね)。

広告