2026年10月3日
メンバー:たぬき KNZ ISK
天候 晴れ
夏の終盤に降り出した雨。当初は夏の暑さを緩和出来ちょうど良いと感じていたが、今振り返ればそんな楽観的な雨ではなっかった。
降り続いた雨は過去に例を見ない程の長雨をもたらせ、気が付けば秋に入るまで続く始末。山行計画は軒並み中止を余儀なくされ、やり場のない気持ちの矛先は当たり所が無く、巡り巡ってわが身へ至る。 いっその事、山止めてやるかなど頭を宿る事も一瞬。
しかし、「明けない夜はない」。
ようやく天候が安定し長いトンネルから抜け出たようだ。 しかし単純に楽観はできなかった。降り続いた長雨により山は保水能力が飽和し染み出しに対し不安は有った。最低条件でも山行日から2日間前より降雨が無い事を条件に待つ。幸い天候の崩れは無く、夜は明けた。
谷川岳インフォメーションセンターより幽ノ沢出合にて明るくなる様に算段し自転車を活用しアプローチ開始。
途中の一ノ倉沢出合にてヘッデンの明かりを頼りに登るクライマーが居るかと思い遠望するにも、見当たらない。やはり昨今のアルパイン情勢は下降気味なのだなと実感。一ノ倉沢出合に自転車を停め、徒歩にて幽ノ沢出合へ。
幽ノ沢出合からはこれより目指す滝沢大滝がはっきりと遠望出来た。
水線は細いがその周辺は黒光りし困難な登攀を強いられるかと不安を抱く。
結果論だが、登攀ラインは水線から20~30m程離れた左のフェイスだった。
【幽ノ沢アプローチ】
幽ノ沢出合にて軽く準備を整え遡行開始。
長雨の影響から増水を懸念していたが逆に水量は少ない様に感じながら沢を詰め大滝へ。FIXは無かった。フリーで抜ける。
此処でロープを出す様であれば左俣に引かれたルートは断念すべきだと個人的には思う。
大滝を処理すれば一気に開け明るい雰囲気の中、二俣が現れる。 左俣の出だしはナメ状で悪い為一旦右俣へ入り70m程遡行した後、左の尾根へ乗り上げ藪を漕ぎトラバースすれば左俣出だしのナメ滝上へ降り立つ。
更に、左俣へ降り立つも再び左俣右岸の尾根へ上がり藪漕ぎをし高度を稼ぐ。
そのまま左俣を遡行は出来ると思うがロープの確保は必要になる様に感じた。二俣出合より一時間程藪を漕いだ付近より右俣へ懸垂で降り立つ。
ドンピシャでカールボーデン末端だった。 【日本の岩場 上】でのトポから言うと恐らく100mスラブⅢの末端だと感じた。しかし右上の尾根の方が楽そうに見えた為再び右の尾根へ乗り高度を上げ暖斜面より大滝基部に左トラバースすればトポでいう「バンドから垂壁10m」基部へ到達。
【滝沢大滝】( )内は個人的な体感グレード スケル 【参考文献 日本の岩場とはライン取りはほぼ一緒だがピッチの切り方は違う】
1P(Ⅲ⁺ 40m)
バンド状に10m程立った垂壁基部よりアンザイレンし登攀開始。最初フェイス中央の弱点を突こうとしたが上部がスラブ状で悪そうな為仕切り直し左のコーナーへラインを取り高度を上げる。垂壁バンド状の乗越に若干⁺が付く感じか カム2つで切る
2P(Ⅲ 50m)
上部に見えるハング目指し高度を上げるがラインは草付帯の直ぐ右端へ。体感的には1P終了点より直上。この付近は色々ラインが取られている様でルーファイ能力が試される。直上すれば自然とハングを水平右手と同じ位置付近にてブッシュで切る
3P(Ⅳ⁻ 25m)
ブッシュ混じりのフェースより凹角基部付近まで。残置3本の終了点にて切る。
(このピッチはルーファイミスしかなりの時間を費やした このピッチはロープスケルは短いがトラバース前に切った方が無難に感じた
4P(Ⅳ 50m)
核心の凹角の処理 事前の調べでは残置は豊富と有ったが目視は殆ど出来なかった。ステミングを屈指し高度を上げ上部にて左のリッジへ乗り上げ高度を上げる。上部は傾斜は落ちる。ロープ一杯伸ばし笹をまとめピッチを切る
5P(Ⅲ 30m)
直ぐ上部に見える草付帯基部を右にトラバースすれば大滝落ち口基部へハーケン2枚打ち切る。落ち口には釜が有り終了点は明瞭。
【堅炭尾根まで】
終了点よりロープを畳みアプローチシューズへ。沢は上部まで続くが沢から離れ右上し高度を上げる体感的にはⅢ⁻程度の岩を登れば中央、左方ルンゼの終了点へ此処から右に回り込み高度を上げれば中央壁の頭へ到達。初見の場合は取り合えず右上しスカイラインを目指すべし。
下山は芝倉沢へ。年々自然に戻り踏み跡が不明瞭になって来た。経験は有るが所々下山ルートを外す始末。GPSの軌道は用必須だと感じた。
幽ノ沢はV左右以外はグレード以上に非常に悪い。技術と言うより完全にメンタル勝負になるだろう。