女峰山北面 上タケ沢の氷柱群 神々の業

2021年1月10日 メンバーたぬき 他1人

天候 終日快晴

昨年晩春に発行された山岳誌に掲載された女峰山北面 上タケ沢に存在する氷柱群。県内に在住しながらもその存在を知らなかったショックと裏腹に、新たに開拓されたエリアに非常に興味を持ちながら無雪期を過ごし例年稀に見る寒波の襲来より氷の成長に期待を抱きつつ氷を楽しみに上タケ沢へ行ってきました。
雑誌に記載された通り冬季休業中のそば処瀬戸合峡の駐車場よりアプローチ開始。約1.5キロほどの車道を詰めタケ沢出合の下降点まで約20分程足を進め目印であるカーブミラーより沢へ降り立ちます。
河原へ降り立ち渡渉。約15m程の渡渉で浅瀬にて約30cm程の水深。持参した長靴でギリギリの渡渉は出だし敗退が頭を過りながらも無事通過。登山靴に履き替えこれより本格的なアプローチ開始。
タケ沢の出合は深いゴリュジュになっている為左岸の急斜面より高巻いて行きます。要所にテープが有、急斜面に刻まれた先行者の明瞭なトレースに導かれ高度をあげると樹林帯の歩き易い斜面へ。出合より約1時間程、眼下にタケ沢を目視しながら進み左岸ドン詰まり付近手前(テープ有 迷いやすい)よりタケ沢へ下降し遡行して行きます。
タケ沢へ降り立つと左右岸と歩き易そうな場所を選び渡渉を繰り返し沢を詰め、幕営適所を過ぎ更に沢を詰めて行きゴリュジュの様相をが漂い始めると突如として左岸に50mの直瀑 ホワイトスペシャルに出迎えられます。
変え荒歩きから突如の出現と切り立った直瀑には出鼻を挫かれる様なインパクトを与えられ、緊張を強いられる中、登攀準備を整えます。
本日予定していたルートはホワイトスペシャル

 

 

 

 

 

 

 

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出迎えられる直瀑 ホワイトスペシャ

すぐ隣に有る神々の業の継続2本。
グレードは両者とも同グレートの為、長物の後者より登攀開始。《 》内はトポのグレードを引用( )内は個人的な体感グレード スケル

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神々の業 全景

【神々の業】《Ⅴ⁺ 90m》
1P(60m Ⅴ⁺) 約30m程暖斜面より高度を上げるが氷が薄く快適とはかけ離れる。厚みの有るラインを選び高度を上げ下部核心の直瀑へ、スケル的には15m程だがバージンアイスの為か氷が鱗の様に剥がれ思いの外体力を消耗し、難儀しながら通過。上部も傾斜は落ちるものの登攀スケルが長いとも有り気が抜けない。取り付きより目視していた以上に悪く慎重に抜け暖斜面にてピッチを切る。
2P(30m Ⅴ⁺)ルート上の核心ピッチ。出だしよりバーチカルに取り付く。ラインは複数取れるが中央の凹状へラレインを取る。凹状の為傾斜は殺せるがシャワーが酷い、更に氷質が非常に悪くツララの集合体。直ぐ左のフェース状へラインを移すと考えるが修正は不可。そのままシャワーへ突っ込み、時間を掛け核心エリアを通過すると一旦暖斜面へ。終了点直下、約5m程のバーチカルを越えると一気に傾斜は緩むものの氷は薄くくなりフッキングしマントルを返す様なムーブにて終了点へ。
下降はアバラコブにて2Pで取り付きへ戻る。

予定していたホワイトスペシャル継続は思いの外、神々の業にて時間を費やしたため断念。近々に再訪を約束し下山しました。

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