2022年9月26日~27日 メンバー TK たぬき夫妻 他2名
天候 26日 ガスのち晴れ時々ガス
27日 ガスのち晴れ
夏の暑さも収まり、ようやく秋の谷川岳のシーズンが始まり、岩を楽しみに一ノ倉沢3ルンゼに行ってきました。
早朝ベースプラザよりアプローチ開始。暗闇の中ヘッデンの明かりを頼りに一ノ倉沢を目指します。出合で軽く準備をした後、一ノ倉沢を遡行し一ノ沢出合を過ぎた付近より右岸につけられた巻き道へ進路を取りヒョングリの滝を巻き、懸垂にてテールリッジ末端へ。日の出時刻を迎え上部に広がる岩壁群にはガスが掛かる。登攀への不安を抱きながらもテールリッジを詰め南稜テラスへ。テラスへ着くころには心配していたガスは一気に消え、登攀意欲が増す。
最終準備を整え3ルンゼ出会いを目指しアプローチ。
【アプローチ】
南稜テラスより左下に存在する踏み跡より40m程トラバース。
出だしは笹に覆われ不明瞭だが、1m程クライムダウンすればそれなりの踏み跡が続く。目印とすれば、左下に有るガレ場に向かってトラバースする感じ。
【一ノ倉沢 3ルンゼ】 (持参したトポは全く当てに成らず、( )内は個人的な感想)
1P(Ⅲ⁺ 40m) 4ルンゼに入って入って直ぐに現れる。傾斜は比較的緩く水線脇を選ぶも意外と悪く、2ルンゼ直下から右上するラインに進路を取り巻きリング2本打たれたテラスにて切る
2P(Ⅳ 40m) 1P目のトポの記載も違ったが2P目からは全く異なるラインで高度を上げた。故に、此処で様々なラインを検索し出だしよりかなりの時間をロス。(この時点で手元のトポは用を成さなくなった)
テラスより頭上に伸びるリッジに進路を取る。残置は見当たらず、NPも決めにくい。ひたすらランナウトに耐え高度を上げ、上部げんこつの様に見える巨岩の直下で切る。
3P(Ⅳ⁻ 40m) ラインは左の草付ルンゼか右の本谷F2脇をへつるルートになる。後者を選択し高度を上げると3ルンゼと出会う。水量は少ないので出合より3ルンゼF1を飛び越し3ルンゼ左岸から高度を上げ大テラスにて切る。出合まで来ると上部に3ルンゼF2が視界に入りだす
4P(Ⅳ⁻ 40m) 壁が濡れていないのが前提だろうが、体感的にはⅣに感じた。
濡れていると体感グレードは個人差有。 出だしは水線上にラインを取り上部より左のフェース状へラインを移し抜ける。 沢要素が強く。ラバーかフラットかの靴の選択は重要に感じるピッチだった
5P(Ⅲ 30m) 階段状のスラブを辿りF3基部まで
6P(Ⅴ⁻ 20m) 核心チムニー滝の通過。ビショビショのヌルヌルで非常に悪い。ザックの処理の仕方が非常に需要に感じた。 チムニーを抜けテラスで切る
7P(Ⅳ 20m) 連続するチムニーを処理すれば上部にはスラブが広がる。
8P(Ⅲ⁺ 90m)弱点は濡れていた。残置は皆無、NPも使えずメンタル的には非常に悪く感じた。思い通りのラインを辿れずひたすらランナウトに耐えランニングコンテで進む(40mにて1本程)。テラスにて切るが確保点が非常にプアな為、神経を使う
9P(Ⅳ⁻ 30m)頭上に覆いかぶさる上部岩壁基部まで。
草付と露岩が入交、非常に悪いピッチ。条件が悪いと非常に神経を使うピッチに感じた。
10P(Ⅳ⁻ 50m) 岩壁基部を左にトラバースし左上に見える笹のリッジへ移り高度を上げる。
10P~終了点(Ⅳ 6P位) ラインどりにてグレードが変わる区間。
ルーファイ能力が非常に試される。
終始草付と露岩のミックスで山専門では非常にキツイ。今回は沢屋が同行してたので助かった。というより、おんぶに抱っこになってしまった。
当初の予定は日の有る内に下山予定だったが、ルートに迷い大幅な時間ロスト大所帯と言う事もあった為か一日で抜けられなかった。上部草付帯の付近で日が落ち、ルートが非常に分かりずらく結果としてビバークを強いられてしまった。
翌朝、日が昇ればルートはある程度見え、トップアウト出来たが非常に反省させられる山行となってしまった。