足尾 ウメコバ沢中央岩峰 大凹角ルート

2022年10月23日 メンバー: ゲンゲン たぬき 高橋会長

天気: 晴れのち曇り

紅葉シーズンで激混みとの情報があったので前日から足尾に入り、ウトウトしていたら朝になった。

素晴らしい秋晴れで、風もなく絶好のクライミング日和だ。ルートは未定だったが、高橋会長よりお前の好きなところを登っていいとお言葉を頂き、大凹角になった。

まるで高速道路のような最高のアプローチで知られるウメコバ沢だが、僕は先日 たぬき先輩と行った幽ノ沢V字左の核心V級が悪すぎて自信を損失しており、ルートがV級続きの今日は果たしてリードが務まるのかと、密かに足取りが重い。

悩みながら歩いていたらあっというまにウメコバの出合いに着いてしまった。渡渉の水がカミソリのように冷たく、こんな季節になっても沢をやっているタクヤたちのことを想う。たぬき先輩が渡渉で濡れて覇気が無くなってしまい、ゲンのリードが確定する。

取り付きに到着。岩は乾いている。グレードは先輩たちの体感とする。

【大凹角ルート】

1P(Ⅴ⁻ 35m)

フリーのように硬い岩質で非常に気持ちがいい。どんどん高度が上がり、カムも次々に決まる。取り付きから凹角沿いを真っ直ぐ登ると顕著な垂壁に突き当たるので、左のランペに逃げる。ここが少し悪いが確りとしたカチが多くあり不安はない。左上から8mほどで終了点。ペツルボルトが有り難い。

2P(Ⅴ⁺ 20m)

終了点より右上しカンテに出ていく。最初の数手がボルダー的で少し悪いが、高橋会長に足ホールドを教えてもらって越えることができた。大きなムーブを出すことになるが、手も足もよくプロテクションも残置ハーケンが二本あり気持ちよく登れる。その後はやさしい凹角部に入り、直上する。

3P(10a 35m)

核心ピッチ。終了点より10mほど凹角部を直上し左の垂壁へ、その後は細かいホールドを繋いで垂壁を右上し、凹角部へ入っていく。核心部の垂壁手前にはボルトが、垂壁中間部にはRCCボルトが打ってあり安心感タップリ。ホールドも固くフリーのような爽快感があるピッチだ。垂壁部の抜けは左のカンテ沿いに行くと楽だぞ、と教わっていたが、導かれるように右の凹角部を抜けてしまった。その後は15mほど登って終了点。

4P(Ⅳ⁺ 45m)

終了点より直上する。昔の終了点でもあるスズメのお宿を経由し、さらに直上する。このピッチだけ長く、カムが弾切れしてしまい、ロープもギリギリで焦った。

5P(Ⅳ⁺ 35m)

最終ピッチに繋がる大きな岩を目指して直上する。登り始めてすぐ浮石だらけになり、落石に気を使った。ここのピッチは立木でピッチを切ると聞いていたがピカピカのボルトが打ってあった。ありがとうございます。

6P(Ⅲ⁺ 40m)

大きな岩の左側を登る短い最終ピッチ。浮き石が多く慎重になる。立木でピッチを切る。

登攀後は、下降路のフィックスロープの張替えと、破断しかけている懸垂ロープの回収を行った。回収した懸垂ロープはまだ使用に耐えると判断し、アプローチ路 2ピッチ目の新しいロープとして垂らした。破断部は結んで処理した。

自分の成長を実感できた最高の1日だった。ご指導 有難うございました。

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