黒伏山 南壁中央ルンゼルート

2022年11月10日  メンバーたぬき夫妻

天候 晴れ一時高曇り

晩秋を迎え既に高峰の峰は冬支度を始め、無雪期アルパインは終了を迎える。
個人的にもこれからシーズンインするアルパインに向けトレーニングを予定していたが急遽2日間の休みが確保出来た。
そうなればトレーニングはさて置き、無雪期アルパイン登り納めに以前より気にはなっていたが登攀できるシーズンが短く、更に自宅より非常にアクセスが遠い為懸念していた黒伏山へ岩を楽しみに行ってきました。仕事を終えアクセス。単調な東北道のアクセスは非常に長く感じるも順調に進み目的地であるジャングルジャングルスキー場駐車場へ。当初天気予報は予定していた2日間は晴れだったが、夕方から夜にかけ気圧の谷の通過による降雨が予想され、登攀日の選択が非常に迷った。
体力のコンディション的には2日目が望ましかったが、降雨により岩が濡れる心配が有った為、1日目に登攀。
日の出直前よりアプローチ開始。壁ばかりを調べアプローチの調べを疎かにしていた為か、出だしより紫倉コースへ進路を取ってしまいルートミスし30分程タイムロス。
出鼻をくじかれる様で、モチベーションが下がる。
正規ルートへ復帰し落葉で覆われ分かりにくい一般道を辿り南壁への分岐点へ。
此処まで来るとチラチラと南壁が目前に迫る。

樹林からチラチラ望む岩壁は朝日を浴び圧巻だった

更に朝日を浴び、南壁と有ってカラーに染まる岩壁は圧巻だった。
一般道離脱地点の標識に導かれ一般道を離脱。クライマー道と思いきや一般道と変わらない踏み跡を辿り南壁基部へ。
取り付きを探す不安が有ったが、南壁基部へ付き当ったテラスが取り付きで迷うことは無かった。

中央ルンゼ取り付き
岩壁に点在するブッシュのカラーが美しい

取り付きから望む岩壁は圧巻で東北地方においては孤高の岩壁の様に感じ貴重な存在に感じる中、準備をし登攀開始。
( )内は個人的な体感グレード(A0を使った場合)、スケルな為、トポとは若干違う

【中央ルンゼルート】
1P(Ⅳ⁺ A0 30m)
出だしよりⅤ級ピッチは緊張を強いられる。ハング間の浅い凹角へ進路を取り離陸。ハング間の凹角付近の処理が核心。残置は豊富に有った。取り付きより望む古い終了点を無視し更に7~8m登れば立派なラペルステーションにて切る

1P ハング間の」浅い凹角を目指し高度を上げる

2P(Ⅲ⁺ 30m)
トポではⅢとなっていたが、出だしの5m程が若干悪くⅢ⁺に感じた。

2P 出だしが若干嫌らしい

3P(Ⅳ⁺ A0 35m)
終了点より左へ3m程トラバースしてから直上気味にラインを引く。残置は豊富に有った。トポではデジマルで表記されるがアルパイングレードの方が有っていると感じるルート

3P トポとはライン取りが違い不安だった更にグレード以上に辛かった

4P(Ⅲ 50m)
スラブ。 簡単だが残置は少なくNPも決めずらいが問題は無いピッチ

4P 簡単なスラブだが残置は少なくNPも決めづらい為慎重に高度を上げる

5P(Ⅲ 25m)
逆層のスラブ。

5P この付近は「風の踊り場」と言う名称と有って風が吹き上げ晩秋の時期では非常に寒かった

6P(Ⅴ 30m)
立ったルンゼ状の登攀。出だし右寄りにラインを延ばし草付脇を直上。終了点直下にて左上。
岩は脆かったが快適だった

6P 立ったルンゼ状
岩は脆かったがグイグイ高度を上げ気持ちの良いピッチ

7P(Ⅳ⁺ A0 30m)
出だしの垂壁の処理が核心。フリーで行ける感じはするが核心のフレークの処理がれ剥がれそうなので無難にA0で抜ける。  フレークが剥がれた場合、フォールラインはセカンドへ直撃すると感じた。

8P(Ⅴ A0 25m)
出だし右上気味に残置に導かれる。中間部より左に見えるハンガー目指し左上。
ハンガーのラインは直線的に設置されており直上するとマントルを返しながらのラインとなる為、ランナーはハンガーに取るものの、弱点を突き高度を上げた

8P 直線的にハンガーが有るが弱点を突きながら高度を上げる

9P(Ⅳ⁺ A0 25m)
終了点より5m程右にトラバースしてから立ったスラブを直上。残置は豊富に有るが無難にA0で抜け上部草付へ。

9P 立ったスラブを詰め上部草付へ

ここから草付を詰めれば一般道へ抜けられる様だが、ラペルステーションが設置されていた為同ルート下降。

50mダブル2本で懸垂。
① 9P終了点より7P終了点
② 7P終了点より6P終了点
③ 6P終了点より4P終了点
④ 4P終了点より3P終了点
⑤ 3P終了点より1P終了点
⑥ 1P終了点より取り付き

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