2022年12月30日 メンバー:GENGEN,内田(会外),手塚さん
天候:晴
以前より取り組んでいたリボルトが終わったので試登をしてきた。
御子守堂フェースは、古賀志の不動滝エリアからゆるやかな登山道を登ること15分、70年代より人工登攀で登られてきた古い課題がたくさん残るエリアだ。
その60mほどの岩壁は、有笠山を思わせるガビガビした下部、すっきりした日の当たるランペ、そして最上部に覆いかぶさる大きなハング!
これを放っておくのは勿体ない❗❗
ということで、ミソジでは地主さんの理解を得たうえで、昔のルートの打ち替え(フリー化)を行っています。
今回、御子守堂スカイライン (3P V A1) の完全フリー化が完了したので、試登をしてまいりました。
装備: 60mダブルロープ, アルヌン10本,各種スリング, ATC
グレード、スケルは体感とする。
(写真は、主に下降時に撮影したもの)
1P 25m 10a (9ピン)
ホールドが脆い下部からスタート。ゴチャゴチャしている上に、苔むしていてメンタルが削られる。
登るにつれホールドは安定するが、ガバがなくなる傾向にある。
全体的に5.9 くらいの体感だが、ルートの抜けが悪く最後は10aくらいのムーブになる。しかし、プロテクションはしっかりと設置したので恐怖感はない。
(1P目の抜け)
日陰で岩が冷えていて手の感覚がなくなり、壮絶な難しさに感じた。先が思いやられる。
2P 15m 5.8 (9ピン)
1P終了点より左に2mほどトラバースし、凹角を直上する。すぐにハングに突き当たるので逆らわず素直に凹角部を辿って抜け、終了点。
ハングを抜けるところにある切り株がグラグラしているので、使用する際は慎重に。
また、終了点がハング上にあるため、セカンド以降が落ちると宙吊りになる可能性がある。ロープの流れとプロテクションの設置には気をつけたい。
(打ち直した2P目終了点)
極寒の1P目とはうってかわって2P以降は陽が当たりとても暖かい。
ホールドも安定した大ガバが続き、非常に快適なクライミングが楽しめる。
特に苦労することなく一瞬で抜けてしまって拍子抜けした。整備前にリングボルトで試登した際は声が出るほど苦しかったが、あれはなんだったんだろうか。
3P 15m Ⅳ (9ピン)
フリーというよりはアルパイン的なピッチ。
(3P目最後の垂壁)
2P終了点からすぐに左の短い凹角を抜け、垂壁に入ったら右に3mほどトラバースして、ガチャガチャした壁を直上する。
(枯れ木を撤去しました)
以前は巨大な枯れ木がルートを塞いでいたが、たくやとげんちゃんが苦労して切ってくれた。ありがとう。
ここまでくると高度感も眺望も最高。遠くにはスカイツリーも見える。
以上でルート終了。
3P終了点より60mダブルなら、連結すれば一回で懸垂下降可能。50mダブルだと降りきれないので注意。
徒歩の場合は山頂を経由して20分ほどで取り付きに降りられる。
本ルートのリボルトには、高橋会長をはじめ、非常に多くの方々のご協力をいただきました。
ボルトを打つ位置、ルートの取り方、枯木を落とす際の人払いなど、大変 勉強になりました。
皆様、ご協力 ご指導 有難うございました。
まだホールドの掃除などやるべきことがありますので、来年度も引き続き作業を行ってまいります。
それでは、良いお年を!