2023年7月7日 メンバー Mtaka たぬき夫妻
天候 終日快晴
梅雨真っ最中だが、今シーズンは空梅雨。天気予報を片手に次の山行はどのジャンルににするか検討するもありがたい事に日帰りの行動範囲としては快晴。だがこの時期にしてはかなりの高温予報の為、行先は沢一択。
以前より気になっていた上越の西ゼン。個人的には名称がシンプルで聞き覚えた時より印象的だった沢を楽しみに行ってきました。
早朝とは言っても、すっかり陽が昇ってからアプローチ開始。
平坦な林道を詰め群大ヒュッテを通過。ここで平標新道の入口を見落とし、そのまま林道を詰めてしまった。更に林道終点から薄い踏み跡を辿って間違い道へ高度を上げてしまうと始末。
さすがにおかしいと気付きGPSを確認すると此処は何処状態。山失格レベルで不甲斐なかった。気を取り直し戻り平標山新道入口へ。この時点で1時間程のロス。
新道は明瞭で迷いは無く入渓地点である渡渉地点へ。
此処で沢装備に切り替え遡行開始。
【西ゼン】(奥利根・谷川連峰の沢参照)トポは大雑把だった為ルート上の遡行の詳細は無し
一般道である渡渉地点と記される沢より入渓。明るく快適なゴーロを詰め高度を上げる。ゴーロとは言っても水流が有るので気持ち良く高度を上げる。途中大根オロシ沢、イイ沢が右岸より入る様だがインパクトが薄く認識が薄い中、迷わず本流を詰め東西ゼン出合の合流点へ。渓相はゴーロから一気にナメに変わり明るい沢は更に開け爽快だった。
出合より右に進路を取り西ゼン遡行開始。
途中幾つか現れる10m前後の滝を処理し快適にスラブへフリクションを効かせ高度を上げ、第一スラブ入口に入る目印であろう滝直下へ。
例年7月中旬頃まで雪渓が残ると情報が有ったが、今シーズンは積雪が少なかった為序盤で無いだろうと思いきや、巨大な雪渓が残っていた。距離的には50m程だろうが処理が非常に悪かった。
雪渓を抜ければ第一スラブ帯へ。直近での降雨が無かった為かスラブは乾いており快適に高度を上げる。上部に達するとトイ状の滝を処理し第二スラブ帯へ。
第二スラブ直下には10m程の立った滝が前衛。2Pに分かれ、両岸から登攀する。
右岸は登攀系、左岸は泥壁系。
クライミングに慣れていれば間違いなく右岸。個人的には右岸が正解に感じた。
第二スラブは右岸より高度を上げる。左岸の泥壁から高度を上げ、滝落ち口で直ぐにトラバースし沢床へ復帰。
第二スラブは第一スラブ程磨かれておらず、ホールドスタンスはそれなりに有るが傾斜はキツイ。
水線沿いは滑る為スラブが濡れているとフェルトが有効だと思う。
遠目から望むに抜け口付近は急峻に見えるが、現地から目視するには傾斜は緩い。快適に通過し、渓相は一気に狭まった。6m程の滝を越えると直ぐに二俣へ。
本来の計画では左俣を詰める予定にしていたが、余りにも直ぐに二俣が現れたので枝沢かと誤認し右へ進路を取った。その後も涸れ沢が一本右岸から入り本流源頭まで詰めると藪に踏み跡がある二俣へ。
此処まで来ると、どれが本来詰めようとしていた左俣か不安を感じた為、トポに記載される右俣上部の藪を漕ぎ稜線へ詰める。
藪漕ぎに不慣れな為、身の丈を越える藪を漕ぐのには非常に難儀した。1時間程藪を漕げば一般登山道直下の池塘へ突き上げる。
下山は平標新道を使い高度を下げる。上越の山々に囲まれ気持ちの良い稜線を辿り高度を下げる。
途中、遡行してきた西ゼンの渓相が目視出来、余韻に浸りながら長い下山路にひたすら高度を下げた。
明るくスケールも大きく気持ちの良い沢で、次は秋に東ゼンへ行ってみたい。