日光霧降川 霧降ノ滝

2023年8月5日 メンバー TK 貿易屋 げんちゃん たぬき夫妻

天候 晴れのち曇り

親交が有る沢屋より県内で一番の推奨を頂いた霧降ノ滝。近い内に訪れたいと思っていた中、仲間より山行計画の提案。
即座に便乗し日本百名瀑にも記載される霧降ノ滝へ沢登攀を楽しみに行ってきました。
遡行時間も短く、パーティーの諸都合もあり遅出の出発。沢装備を身に着けアプローチ開始。そうなれば休日、観光名所の駐車スペース付近は観光客がチラホラ。若干白い目で見送られながら薄い踏み跡を辿り霧降川へ向け下降してゆきます。
事前の情報ではヒルが多いと得ていたが、実際アプローチしてみると予想以上にヒルが多く常に足元を確認しながらのアプローチだった。
霧降川直前にアスファルトの林道が走り此処で装備を整えた後、入渓。

懸垂にて入渓
此処までのアプローチはヒルが酷かった

そのまま林道を詰め橋の所より入渓する方がハイライトを切り抜く感じで楽し様だが初めてなので下部から遡行。
ダラダラの遡行に左上には林道が目視出来、お世辞にも快適とは言えなかった。
上部林道にかかる橋を過ぎた付近より、一気に渓相は変化し目障りだった林道も消え失せた。
渓相も一気に引き締まる感じがし、ゴリュジュの雰囲気をかもし出す。
所々、中枢節理が美しい岩壁を横目に遡行し簡単な滝を処理して行く。

渓相は一気に変わり中枢節理が美しい

滝の登攀は簡単ながらも各々に滝つぼを持ち、各々へツルか泳ぐかで突破。

時折ヘツル

一か所のみへツれなかったので、泳いだ。
泳ぎは30年ぶりだろうか、笑えるが個人的には此処の泳ぎが核心だった。

時折泳ぐ
釜の処理はお好みで

渓相が変わらない雰囲気をかもし出す中、足を進めると一気に沢は開け目的である霧降ノ滝が突如と現れた。

霧降ノ滝 上下二段構成
下部全容

【霧降ノ滝】(上下2段構成  参照トポ無)
【下段 3P】
1P 20m 右岸のスラブに水線を絡め高度を上げる。上部に見える台地状へ直接ラインを引かず途中より水線から離れスラブを直上。プロテクションが取りにくい為緊張を強いられる

下部1P目が核心
傾斜は緩いが滑るスラブ 水線を絡めながら抜ける

2P 20m 左の草付帯より薄いバンド状を辿り高度を上げる。出だしは泥壁、上部は木登り状態だった。
3P テラスより脆い凹角から高度を上げカンテを右に回り込む様にラインを取る。草付に、岩が脆く高度感も有る為緊張を強いられた。
短く3Pに分け下段を処理すれば一気に沢は穏やかに渓相を変えるがチラホラと上部大滝が視界に入る。
100m程、癒し系の沢を辿ると迫力と言うより威圧の凄まじい上部大滝へ。
滝壺から離れていても飛沫、風圧が凄い。

下部を処理し二段構成の上部滝へ 水量、落差が大きく威圧感が凄まじい

【上段 3P】
1P 20m 右岸の水量が少ない階段状より高度を上げる。下部から見上げるよりも傾斜は緩く快適。取り付きより左上部に見えたテラス付近まで。下部からはテラスに見えたが、実際は泥壁上で立木でハンギング。

左の水線脇へラインを取る 取り付きより望むより傾斜は緩かった

2p 25m 左の水線脇をシャワーを絡め10m程高度を上げる。水線沿いな為、岩が脆いので注意が必要だった。
ルート上のハイライト。瀑深のトラバース。取り付きより目視するには不可能に感じたが、実際取り付いてみると快適で非常に楽しい処理だった。裏見の滝状態の通過でバンドは2m程あった。それなりにシャワーを浴びるので真夏には嬉しい。

瀑芯をトラバース シャワーを浴びながらの爽快なピッチ

3P 40m トラバースすると終了点は大きなテラス。

ハイライトを終え一枚
各々笑みが溢れる

直上を試すが、岩が非常に脆い為、セオリーに従い右の泥壁混じりの草付へ7。此処も岩は脆く非常に悪かった。上部は草付を交えながら木登りをし、本流へ下降し復帰。
この時点で霧降ノ滝、登攀は終了。
一気に渓相は穏やかになり脱渓の目印である堰堤直下より尾根に上がれば、廃登山道に合流しスンナリ下山。
短いながらも様々な要素が詰まった良い沢でした。

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