明星山 P6南壁フリースピリッツ

2023年11月1日  メンバー たぬき Mtaka

天候 終日快晴

晩秋になると毎年恒例になりつつある明星山。
半ば年間スケジュールのルーティンになりつつ有る明星へ今年も岩を楽しみに行ってきました。 アクセス時間を踏まえると、到着時はいつも夜半。
今まで訪れる度、月明かりは無く黒のシルエットに浮かぶP6の岩壁は不気味な雰囲気をかもし出していたが、今回初めて月明りに照らされ受け入れられている様に感じた。 今回目指すルートは明星の看板ルートでもあるフリースピリッツ。
過去に登攀した事は有るが、記憶が曖昧になりフレッシュな状態で再び楽しみに行きます。
日の出と共にアプローチ開始。
アプローチが短い為駐車場にてガチャを装着し、10分程踏み跡を辿り河川へ。毎年踏み跡は若干変わる様に感じるが下って右側の岩壁沿いに降りるのが一番無難に感じ、高度を下げ河川へ。
一般的には少し下流に下り大岩からFIXを使いチリロリアン的に渡渉するが今回はFIXが破断していたので浅瀬から裸足にて渡渉。渡渉敗退を考えると裸足渡渉の方が無難だと感じた。
フリスピ取り付きは分かりにくいが大岩FIXを渡り切ってからから10m岩程、壁沿いに進んだ所。リング1本が打たれている。上部はザレに踏み跡が有り詰めるとリング2本だが此処はクイーンズウエイ、マニュフェストの取り付き。
準備を整え登攀開始

【P6南壁フリースピリッツ】 ( )内は個人的な体感グレード スケル

1P(Ⅲ 40m)
草付交じりのバンドを左上。泥が付き非常に悪く感じた

1P 草付のバンドを左上
出だしと有って悪く感じる

2P(Ⅳ⁻ 20m)
出だし3m程の垂壁を乗り越しバンド状を左上。垂壁の処理が若干悪く感じた。

2P 出だしの小垂壁の処理が若干嫌らしく感じた

3P(Ⅳ⁺ 30m)
フレーク状にラインを取り右上気味に高度を上げる。出だしが悪く感じた。
4P(Ⅴ⁻ 30m)
凹状を少し登りスラブを下りトラバース区間は短いが染み出しが有非常に緊張する。トラバース後は簡単なバンドを右上しハング下まで。

4P この後のトラバースがスタンスが濡れていて非常に悪かった

5P(Ⅴ⁻ 20m)
左上するハングの下をハングに沿って左上しチムニー直下まで。

5P 左上に被さるハング下に沿ってトラバースしウメボシ岩岩直下まで

6P(Ⅴ 15m)
目前のウメボシ岩を乗越しスラブを下り気味にトラバース。トラバース区間が非常に嫌らしい。

6P ウメボシ岩の処理から 対岸からは大きく見えるが実物は小さい

7P(Ⅴ 30m)
頭上のフレークを越え右上に見えるカンテを越えフェースを直上。カンテまでの垂壁が悪い

7P 上部のスカイラインを越えてフェースへ

8P(Ⅴ⁻ 40m)
ハングの切れ目にラインを取り階段状のスラブを直上

8P 顕著なハングの切れ目を越え上部へ高度を上げる

9P(Ⅴ 30m)
カンテの左裏に有る凹角へラインを取る。クラック伝いに登る為ホールドは少なくジャムを屈指しながら高度を上げる。凹角を抜ければガレを詰めブッシュ帯へ

9P ジャムの活用が有効なピッチ

10P(Ⅱ 20m)
ルンゼ状のガレを渡り対岸の壁まで
11P(Ⅳ⁻ 50m)
右上するバンドを詰める。トポにはⅢと記載されていたがⅣ⁻位に感じた。ランナウトし思いのほか嫌らしいピッチだった。此処にきて初めてのラペルステーションにて切る

11P バンド状のランぺを右上 ランナウトし非常に悪い

12P(Ⅳ⁺ 35m)
トポにはカンテ右の垂璧~バンドを右上と記載されるが、ラペルステーションから直上し中間部より左上するのが正解に感じた。

12P 浅い凹角状から左上 持参したトポと記載が全く違うライン取り

13P(Ⅳ 20m)
高度感満点のトラバース

13P 高度感満点のトラバース

 

終了点より眼下を望むと尋常ではない高度感だが既に高度感がマヒし気持ち良い

14P(Ⅴ⁺ 40m)
凹状のスラブからカンテを越えれば暖斜面へ突入。出だしの凹状が思いのほか嫌らしく感じた

14P スラブ状の浅い凹角から

15P(Ⅲ 40m)
ブッシュ帯を上部のスカイライン目指し左上。左上部に有る松の木基部にてピッチを切れば登攀終了。

下山は頻繁に現れるテープに導かれ西面下降路へ。分かり難い踏み跡とテープに導かれ高度を下げる。例年は、紅葉終盤に訪れていた為ブッシュが少ない中の下降だったが、今年は葉が生い茂り下降ルートが不明瞭だった。 案の定ルートミスし30分程ロス。下山で迷ったのは初めてだった為、終始緊張を強いられました。
何度も通ったのに下山核心?でした。(過去の思い込みが有ったので素直にテープに導かれれば問題ないかと)

登攀を終えP6を背後に一枚

南壁正面壁を岩の弱点を突きながらルーファイを屈指しながら、NP主体で登攀するロングルートは登りごたえ有る好ルートでした。

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