2024年1月15日 メンバーたぬき KNZ
天候 快晴
今シーズンの長期予報からは暖冬に見舞われる予報が的中。一般的には良いのだろうがアルパインを志す者にとってはモチベーションが下がる日和が続く。
しかし、指を加えシーズンを見過ごす訳には行かない。偵察を前提に置き女峰山北面の氷柱群に氷を楽しめればと思い行ってきました。
蕎麦屋脇の駐車スペースよりアプローチ開始。例年なら準備中から肌を刺すような冷気が漂うが、登攀日は寒さを全く感じない。この時点で偵察のみに終わるのかと感じるが、現地に行かなければ分からない。
この時点で偵察の名目にてアプローチ開始。ダラダラと長い車道に足を進め目印であるカーブミラー付近より河原へ降り立ち渡渉。
水量が多い様に感じたが、膝下の長靴にて渡渉できた。
タケ沢出合。例年なら流水は有るがそれなりに氷結している印象が有ったが登攀日は完全な流水だった。
諦めモードにてアプローチ。積雪が少なく歩き難いゴーロにストレスを感じながら氷柱群へ。
氷柱群出合のシンボルであろう大氷柱ホワイトスペシャルに出迎えられる。アプローチ直後より懸念していた氷柱は問題なく繋がっていた。この時点より偵察から登攀対象へと変更。
出迎えられるホワイトスペシャルと神々の業は出来立てとも有ってブッ立っていた。
氷質は良好なのだが、表現としては難しくが弱点が発達しない状態だった。
明らかにホワイトは形状が悪い為、神々を選択。
準備を整え登攀開始
【神々の業】 ( )内は個人的な体感グレード スケル
1P(60m Ⅴ)形状が変わる為分画して記載する
(下段 20m Ⅳ) 暖斜面より離陸開始。比較的氷は薄くラインは左より離陸。13スクリューなら問題なくランナーは取れる
(中段 15m Ⅴ) この区間のみⅤが付く感じ。取り付き位からは寝ている様に見えるがバーチカルの処理。浅い凹角に見えるが取り付くとフェース状
(上段 25m Ⅳ⁺) 核心中段を抜ければ傾斜は緩むが登攀スケルが長い事からパンプと共に高度を上げ上部バーチカル手前までロープ一杯伸ばす。バーチカル直下は若干傾斜が緩むのでハンギングにて
2P(30m Ⅴ⁺)
例年ならば凹角状を辿り短い垂壁を処理すれば抜けられたのだが、今回は凹角の発達が甘く直ぐにフェース状へ。それゆえバーチカルの処理に難儀。上部抜け口は氷が薄く更に悪かった。
最上部まで氷は繋がっていたが、過去の経験より終了点直下は非常に氷が悪い為、上部直下に有る立木より登攀終了。
【下降】
1P 左岸立木に巻かれた残置より懸垂。20m程だが空中懸垂にて1P終了点付近左岸に有る立木まで
2P 左岸立木より60m連結にて懸垂。末端届かず最後5m程クライムダウン
偵察から登攀に変わった事は嬉しかった。しかし出だしでモチベーションが下がった事から、ホワイトスペシャルを見送った事には情けない