9月7日~8日
メンバー:ISK、KNZ
計画が前日18時以降に決まることには慣れた。
天気予報も山専門のものを見て、雨だ、ガスだ、霧だとネガティブになるのではなく、冬山登山ではないのだからヤフー天気で楽観的に計画を実行してしまえば逆に上手くいくのでは、とのISKの意見に目から鱗が落ちそうにはなっている。
今週末も帰宅後の20時過ぎに話がまとまる。数時間ごとに予報は変わり1周回って元の予報に戻った。行き先も1周回り、東北、新潟、谷川、秩父、中央アルプスとぐるりと周り、ルートは修正したが第1案であった北岳になる。メンバーは事情により2人となった。
初日は白根御池小屋のテント場までの2時間アプローチ。太田を5時、すべて下道で行くというスローな出発となったためか芦安は第8駐車場。そんな番号までの駐車場があることは知らなかった。
白根御池小屋でテント設営し、14時にはすることもなく、持参したビールを全て飲み、日本酒、またビールと続いたころ、前橋山岳会の2人がピラミッドフェイス~4尾根の継続登攀から降りてきた。14~15時間行動だろうか。2人ともやり切った感があり良い表情をしている。うらやましく嬉しい。
2日目は3時出発。取付きには順調に着き、日の出まで準備しながら待つ。
5時に5尾根支稜スタート。3級程度の簡単な登り。つるべで2Pをこなした後、ルンゼ部分はコンテで進む。計画をしていた隣のピラミッドフェイスのルートをよく観察した。
横断バンドにでる。Dガリーに目線を向けると北岳の山頂方面が青空をバックに素晴らしい。見えているのは城塞ハングか、手前のハング帯か。多くの場合この天気は9時までと持たずガスで覆われてしまうので、目に焼きくけておく。
下部フランケは横断バンド手前の10aのフェイスから始まる。アルパインの10aとなると緊張するところだが、ピッチ距離は20mでハーケンが乱打されているため安心して登ることができた。
2P、3P、4Pはいずれも凹角状を登ったり、ハング気味のところを登ったり、カンテにでたりとどれも似たような感じだった。基本ホールドは十分にあり難しさは感じない。
4Pをこなし、Dガリーへの下降トラバース。3級程度とある。が良く分からない。大昔の若いころ、先輩に連れられ来たことはあるが全く覚えていない。
少し進んでみたが、ランナーとれるのかよく分からず、これは斜め懸垂した方が安全だし、時間かけてしまうとバスに乗り遅れるとの理由でサクッと懸垂でDガリーにおりた。
Dガリーに降りて、1Pこなしたあとハング帯に突入。これが思いの他難しく、6年前に来たときはパワーで登りきれた部分がスリングに頼り切った何ともショッキングな登攀となる。パワーがなくなったのか、メンタルが弱くなったのか、沢慣れしてしまったのか。。
その後はスラブを処理する。Ⅴ級とあるがそれほどではない。残地支点も結構あった。
上部のチムニーはランナーは取れないがバック&フットで落ちる心配はなかった。
ガスは出たり晴れたり。お陰で涼しく登ることはできた。マッチ箱も見え隠れ。ISKがチムニーからはい出てきたところ。
最後はISKのリードで城塞ハングをこなし終了。
終了点から北岳山頂までは遠くに見えるが15分ぐらいで着く。
山頂。
白根御池でテント撤収し、広河原に着いたのは3時15分ごろ。
バスに間に合うことができた。
本日バットレスに入っていたのは我々1パーティのみ。これも初めての経験だった。
今年登りたかったピラミッドフェイス、来年になってしまうかな。