白峰三山

2024年9月10日~11日  メンバーたぬき夫妻

天候 10日 曇りのちガス 11日 快晴

数年前に日本百名山を完登して以来、山歩きに足を延ばすことは徐々に減っていった。数字集めの山行は、もういいかななんて考える日々。しかし、自分の記録を振り返ってみると、一つだけリーチが掛かったジャンルを発見。日本3000m21座だ。記録を見返せば20座は達成し残るは1座、農鳥岳のみだった。
せっかく農鳥岳のピークハントをするのであれば3000mの稜線を歩きたいという気持ちから白峰三山へ久しぶりに山歩きを楽しみに行ってきました。
【10日】
日奈良田に車を止め広河原へバスで移動し登山開始。
奈良田からのバスはハイシーズンを除き、平日の始発は8時40分のみ。広河原着が9時30分になる為、遅めのスタート。
出発が遅めな事に楽観的な考えで無く、2日間の日程で白峰三山をこなすには登山開始時刻が遅すぎる心配も有ったがバスの始発時間をずらせるわけでもない為、初日行程的にはカツカツの中、山行に挑みます。
広河原より登山開始。初日の目的地である北岳山荘を目指します。最近では大樺沢は通行が禁止されている為、御池小屋経由にて高度を上げて行く。出だしより急登が続き大汗をかきながら御池小屋到着、更に草スベリの急登に喘ぎ肩の小屋へ。
初日は天候が不安定な予報だったが、悪い予報は的確に的中する。ガスで展望が無い中、北岳のピークを踏む。 展望が無くてもやはり日本第2位を誇るピークは賑わっていた。

北岳のピークはガス一色だったが多くの登山者で賑わう 展望の無い6度目のピークは通過点だった

足早にピークを通過し北岳山荘へ向かう。予定していた時間より早めに到着し幕営にて一日目行動終了。
【11日】
日の出前より行動開始。前日はガス一色で何も見えなかったが夜空には満点の星空が広がり快晴を約束される中、足を進める。既に縦走路には無数のヘッデンの明かりが動いていた。山が深いエリアだとやはり皆行動開始が早い。
行動開始から間もなく辺りが暁色にに染まり、間ノ岳直前で日の出を迎える。

日の出を迎える 自然体で迎える暁は感動的だった

最近では登攀が主の山行が多かった為、緊張から時系の変化に関心が及ばなかったが、自然体で見る日の出は美しかった。心が和む瞬間だった。
心身ともにリフレッシュし間ノ岳へ。平坦なピークだが日本第3位の高峰だ。高峰から先へは今回の目的である農鳥岳への稜線が連なる。振り返れば北岳から縦走して来た稜線が連なり絶景だった。

間ノ岳より振り返り縦走した北岳からの稜線

一旦、農鳥小屋まで高度を下げ目前に聳えるピークまで急登を登り返す。目前に見えるピークは西農鳥岳な為、事前の調べが疎かな場合ピークへ達した時点でショックを受けるかも。

目的である農鳥岳はまだまだ先 しかし3000mの稜線歩きは爽快だ

農鳥岳のピークはまだまだ先だ。しかし、ピークは遠くに見えるが稜線歩きな為、時間的には余りかからない。 細かくアップダウンを繰り返し岩稜の処理も出て来るので、体力は思いの他消費する。しかし此処は3000m上の稜線。苦と感じるか爽快と感じるかは、個々の感覚に委ねよう。個人的には中間だった。

縦走して来た稜線を振り返って

念願の農鳥岳のピークへ到達。西農鳥岳か農鳥岳かを3000峰と昨今は認識があやふやになっているが、個人的には農鳥岳が3000峰と認識していた為OK!今後認識が覆ろうとも両ピーク踏んだからこれまたOK!最近数字集めは余り興味を抱かなかったが、達成すると嬉しい。山はプライスレス。山やっている方のみ味わえる瞬間だ。

3000m21座完登
プライスレスを叶えると嬉しい

ピークで小休憩を取った後、下降に入る。しかしまだまだ続く稜線。一体どのあたりから大門沢下降路へ入るのかと不安を抱きながら明瞭な登山道を辿ると、立派な鉄塔表札より大門沢下降路えと導かれる。
大門沢小屋までは激急登路を下降して行く。非常に脚に負担が掛かる。

大門沢小屋までは激急下降路を辿る 小屋についた時点で膝が大爆笑だった

大門沢小屋からは傾斜は緩むが沢沿い尾根沿いに導かれ、トラバース気味にアップダウンしながら高度を下げて行く。若干の気の緩みが生じた為か体力的には非常につらい区間だった。

大門沢小屋からはアドベンチャー的な下降が続く 不安定過ぎる木橋の通過など多数

大門沢登山口からは登山道と言う名の林道を辿る。最初はアスファルトに快適を感じたが後半は閉口。ひたすら歩き駐車場へ。
美しい3000mの稜線歩きを堪能できた。何故、農鳥岳が百名山に入らなかったのかが疑問だ。深田久弥のセンスに疑問を抱くのは私だけか?ともあれ個人的な考えは別とし良いルートでした!

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