2025年1月8日 メンバー たぬき夫妻
天候 曇り時々雪
近年は地球温暖な為か天候周期が読めない。過去のデータから推測する状況にも不安を抱く。しかし現状は冷え込んでいる。氷の成長には今シーズン期待が持てる。その信念から登攀には若干早いと感じる中、上タケ沢へ氷を楽しみに行ってきました。
日の出時刻よりアプローチ開始。
天気予報は強烈な寒波が襲来するとのコメントに若干萎える。前記を脳裏の片隅にしまいアプローチ開始するが曇天に小雪舞い進める足は重かった。
単調な車道を辿り上タケ沢へ降り立つ。
アプローチの内容は昨今入渓者が多く、そちらの情報が有効な為割愛。
単調なアプローチをこなし氷瀑群へ到達し看板ルートであるホワイトスペシャルに出迎えられる。
出来立てホヤホヤな感じの容貌。立っている。更に中間部のクラゲはハング状態。目視した状態ではルートグレードⅥ⁻を付けても良い感じだった。
ホワイトスペシャルを横目に登攀目的の神々の業へ足を進める。こちらも出来立て。ホワイトスペシャルが直瀑に対し神々の業は3段構成。取り付きから望むに非常に悪く感じた。特に最上部は氷が薄そうに見え、手強そうだった。
準備を整え登攀開始( )内は個人的な体感グレード スケル
【神々の業】
1P(Ⅳ 30m)
デルタ状の暖斜面より離陸開始。出だしはⅢ級位で容易。上部に行くにつれ立ってくる。氷が薄くアックス、アイゼンを丁寧に刺し高度を上げる。氷質がガサ氷で悪く、見た目以上に緊張するピッチだった。バーチカル基部にてスクリュー2本で切る。
2P(Ⅴ 45m)
バーチカルの処理から。10m程のバーチカルだが氷質が非常に悪かった。出来立てな為か弱点が発達せずフェース状氷の処理。アックスを打ち込めば表面の氷が割れ、更にスタンスもうまく拾えず非常に難儀しながら抜ける。バーチカルを処理すれば傾斜は弱まるが着雪が多く慎重に高度を上げ上部バーチカル基部にてスクリュー2本で切る。
3P(Ⅴ⁺ 20m)
核心ピッチ。中央の浅い凹角状へラインを取る。ツララの集合体の様で悪い。上部に行くにつれ氷は薄くなり抜け口は所々岩が露出していた。バーチカルを抜ければ15m程氷は続くが氷が薄くおまけ的な区間なので割愛し左岸に生える立木にてピッチを切る
【下降】
1P 3P終了点の立木より残置スリングにて20m懸垂。空中懸垂になる。
2P 2P終了点左岸の立木より残置スリングにて60m懸垂。最後5m程クライムダウン。