女峰山北面上タケ沢の氷柱群 ホワイトスペシャル 神々の業

2023年2月23日  メンバ―たぬき 他1名

天候 高曇り

2月も後半に入り移動性高気圧の通過より三寒四温の周期に入る。ただ、今シーズンの四温は異常な高温になる日々が有る影響からかアイスシーズンは既に終盤に差し掛かる感じがするが、まだまだ氷を楽しみに上タケ沢の氷柱群へ行ってきました。
駐車スペースである休業中の蕎麦屋よりアプローチ開始。
単調な車道を辿り渡渉地点へ。比較的浅瀬が有る大岩を目印に渡渉。相変わらず短い長靴での渡渉はヒヤヒヤだった。
タケ沢出合は急峻なゴルジュとなっている為左岸の急斜面より高巻、高度を上げる。

深沢出合は左岸より高巻く  見た目以上に悪い

高巻を終えれば平坦な尾根筋に出てしばらく足を進め、再び沢床へ。トレースが無いと非常に難儀するアプローチも明瞭なトレースに導かれ省エネにて氷柱群へ。登攀を控える身としては非常に有難い。

ゴーロ歩きは明瞭なトレースに導かれ省エネで足を進めることが出来た

ゴーロ歩きからいきなり現れる氷柱群は幾度見ても圧巻の存在。
省エネでアプローチ出来たという楽観的な心境とは一転、気持ちを切り替え登攀準備をし登攀開始。  今回の山行は欲張りプランの為、看板ルート2本を登攀予定。先ずは最初に出迎えられたホワイトスペシャルへ。

出迎えられたホワイトスペシャル 氷質を確認中

( )内は個人的な体感グレード、スケル

【ホワイトスペシャル】 (Ⅴ⁺ 60m)
出だしはⅣ程の暖斜面より高度を上げる。出だしとも有り、更に上部の氷柱の威圧から体の動きが鈍い中、慎重に高度を上げ中間部へ。以前の登攀時はクラゲとカリフラワーが乱立し悪かったが今回は安定し快適に高度を上げ最上部の核心へ。
15m程の短い区間だが氷質は一気に悪くなりシャンデリアとガサ氷の処理に難儀する。

上部核心部へ突入

核心を抜ければ一気に傾斜は落ちるが氷も無くなった。終了点である立木まで気を抜けない状態で慎重に進み登攀終了。
左岸の立木により同ルート懸垂し取り付きへ降り立つ。
一息入れた後2本目へ

【神々の業】 (Ⅴ 100m 2P)

神々の業 全容

1P(Ⅴ 60m)
Ⅳ程の暖斜面から離陸開始。正午からの登攀と有ってラインには所々流水が有る。氷質は水氷だったが傾斜が緩い為快適に高度を上げ1P中間部の核心区間へ。15m程のバーチカルの処理。水氷の為アックス、アイゼンの決まりは良く感じた。

1P核心部の処理へ

核心を抜ければ傾斜は徐々に緩むが、抜け口直下の短いバーチカルはシャワーが酷かった。スクリュウーにてピッチを切る
2P(Ⅴ 40m)
取り付きから望む氷質は悪そうに感じていたが、1P終了点よりまじかで望む2Pの氷質は安定している様に感じた。
中央の凹角上にラインを引く。下部からは若干寝ている様に感じるが、いざ取り付くと立っている。しかし氷質は安定し快適に高度を上げる。

2P ルート上の核心区間へ 氷質は安定し快適な登攀

上部に高度を上げるにつれ氷厚は急激に薄くなり抜け口付近は完全なドライへ。終盤でこのコンデイションには閉口だった。
下降は同ルート懸垂。

懸垂1  上部ハングに覆われた直下の右岸立木より(残置あり)35m程懸垂。1P終了点付近右岸の立木まで
懸垂2  立木より右岸の岩セクションへラインを取り懸垂。(残置あり)

アイス終盤で氷は太っていたが、上タケの看板を2本をフリーで抜けられた事は嬉しかった。パートナーに感謝。

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