雲竜渓谷 雲竜瀑

2025年1月17日  メンバー たぬき夫妻

天候 終日快晴

毎年訪れている雲竜渓谷。しかし昨シーズンは暖冬の為氷の発達が悪く訪れる事を断念した。ルーティーンが崩れると個人的には何か引っかかる物が有る。
しかし、今シーズンは冬季到来と共に安定した冷え込みが続き例年よりも雲竜渓谷の情報がSNSへ上がり、画像を見れば雲竜瀑は繋がっている。
最近の天候周期は読めず、何時暖気が入り氷が崩落してしまう心配を懸念。雲竜瀑のシーズンとしてはかなり早いがチャンスを逃す訳には行かない的な山屋の貧乏根性を発動させ雲竜渓谷 雲竜瀑へ氷を楽しみに行ってきました。

日の出と共にゲート前駐車スペースは満車状態。平日にもかかわらず昨今の雲竜渓谷の人気の高さを実感しつつアプローチ。
最近は河原コースよりアプローチするハイカーが多いようだが通い慣れた林道コースより。河原コースに比べれば距離は若干長く退屈だが、これから登攀を控える身にとっては体力温存に良い様に感じる。下山は河原コースへ取ったが距離は短いが登りで使うと体力を消耗する様に感じた。
単調な林道を辿り同門岩から入渓。遡行と高巻をしながら雲竜渓谷へ。
時期的に早い為か積雪は少ないものの、明瞭なトレースに導かれ友知らずヘ。

友知らずヘ出迎えられる

更に燕岩の氷柱群へ。最盛期には及ばないがこの時期としては両者とも立派に成長していた。

燕岩の氷柱群 発達途中

燕岩の氷柱群からは、本命の雲竜瀑を遠望。情報を元に来渓したのだから当たり前なのだが、繋がっている。笑えるが、実際に目視し安堵した事に個人の人間性を疑う。
取り付きよりオブザべ。事前のSNSからの画像でも氷質は悪いと認識していたが、実際目視すると悪い。特に中間部は想定していたより悪そうだった。しかし山屋の性か繋がっていれば登るの一択のみ。

取り付きより雲竜瀑

準備を整え登攀開始 ( )内は個人的な体感グレード スケル(1/17時点の氷結状態より 1Pで登攀したが詳しく上中下で記載する)
【雲竜瀑】
【下部 Ⅳ⁻ 15m】
デルタの処理から。上部は中央にラインを取る為、デルタ左側面よりラインを取り離陸。傾斜は緩いがガサ氷で非常に悪い。更に離陸直後と上部に聳える氷圧からか動きがぎこちなく高度を上げ中間部のクラゲ地帯へ

下部 デルタの処理から 傾斜は緩いが氷質が悪く緊張

【中間部 Ⅴ⁺ 20m】
氷質が非常に悪い。カリフラワーにシャンデリアが付きまるでクラゲだった。ライン取りも非常に神経を使う。シャンデリアを叩き折りクリーニングしながら抜け上部バーチカル帯へ

中間部 クラゲ帯の処理 非常に氷質が悪く核心部だった

【上部 Ⅴ 25m】
バーチカルの処理 右には凹角が発達していて弱点に感じたが氷を叩けば砕ける始末の為正面のフェース状へ。 立っているが中間部の処理よりは快適に感じた。高度を上げるにつれ徐々に傾斜は落ち60mいっぱい伸ばし切る。

上部 バーチカルの処理 立っているが氷質は安定 中間部をこなせば安定したと錯覚しながら抜ける

上部には2P目があるが氷は薄く過去に登攀した事もあり割愛。 仮に2Pを登攀した場合60m、Ⅳ位だった記憶が有る。下降は右岸の立木。
下降はアバラコフにて60mダブル1回で取り付きへ。
毎年通っていると徐徐に小さくなる雲竜瀑も、ワンシーズン訪れないと大きくなる。滑稽だ。ともあれ登攀出来た今シーズンの天候周期へ感謝。

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