2026年2月24日 メンバー:たぬき(会外)TK
天候 高曇り 稜線はガス
以前より訪れてみたいと思っていたノコ沢大氷柱。しかし山行を重ねていくと次第に後回しになっていく現状が有った。
今シーズンも本命に向け準備を整えるも、数日間の高温からコンディションの悪さを考慮し中止しビバークのリスクが少ないノコ沢へ方向転換し冬季 谷川岳を楽しみに行ってきました。
後回しとなっていたが個人的には以前より登攀してみていたいと思っていたルート。更に昨年取り付き敗退をした経験が有る為、登攀への思いは強かった。
リベンジ精神が強いのは山屋の性だろうが、冷静に考えると笑える。
ベースプラザより、ノコ沢大氷柱取り付きで夜明けを迎える算段でアプローチ開始。
数日間異常な高温に包まれた列島だったが、冷え込みがそれなりに有った為かクラストし快適に足を進め幽ノ沢出合へ。期待はしていなかったがトレースが有った。更にトレースは展望台直下まで有り省エネ的には有りがたかった。
展望台より先はトレースは無いものの程よく雪が締まり快適に高度を上げノコ沢大氷柱へ算段通り夜明けと共に到着。

昨年は取り付き手前に巨大なクレパスが有った為敗退したが今回は無かった。更に取り付き直下に例年現れるであろうシュルンドも無く快適に取り付きへ。
準備を整え登攀開始( )内は個人的な体感グレード スケル
【ノコ沢大氷柱~上部雪壁】
出だし暖斜面で上部にテラスが有る様に見えた為フリーで15m程登る。

しかし実際行ってみると不安定で氷が薄くスクリューにて支点構造が出来ない状態だった。仕方なくアックスでの支点構造。不安定な支点の為、出だしより緊張感が尋常では無い中登攀開始。
1P(Ⅳ⁺ 40m)
基部から登攀すれば50mになるだろうが少し上がった所より離陸した為40mと記する。暖斜面の右岸寄りへラインを取る。出だしより氷質が非常に悪い。氷と言うよりザラメ雪を固めたような氷だった為スクリュウーが全く効かない。最中氷に気休めに打つが静荷重にも耐えられないだろう。アックスは切れスタンスは崩れ四肢に荷重を分散しながら抜ける。

アイスとは到底離れアルパインの要素が非常に強かった。体感的にはプロテクションの信頼度の低さからフリーの感覚登攀を強いられ生きた心地のがしなかった。仮に氷質が安定していれば技術的には問題ないピッチに思えた。
スクリュウーでの支点構造が難しかったが右岸端の岩にリングが有ったため切る

2P(Ⅳ⁺ 40m)
右上し高度を上げ中間部より直上。1P程では無いが氷質は悪い。比較的中間部は安定していたが上部は再び最中氷の為慎重に抜ける。上部雪田直下にて切る

3P(Ⅱ 50m)
氷のセクションは終了。上部雪田へ。初見とも有り更にガスで視界が悪い為スタカットでロープを延ばす。結果的にはフリーで問題なかった ブッシュで切る

その後100m程コンテで雪面を詰め稜線直下まで。稜線直下には深さ2m程のシュルンドが有った。

幸い左端のみ繋がっている様に見えたがヒデュンの可能性が高い為スタカットに変えトップアウト。終始緊張が途切れる事は無かった。
【下降】
堅炭尾根を辿りβルンゼより。クライムダウン出来る斜度だが雪質が悪い為迷わず懸垂にて。50mおきに現れる立木にて3Pの懸垂にて暖斜面へ降り立つ。トラバースしアプローチして来た尾根に乗り上げれば安全圏へ。
ガイドブックにはアイスルート記載されているが今回のコンディションでは完全なアルパインだった。ルートグレード以上に悪くスパイス多めで印象に残る山行になった。