足尾 大杉沢

2026年 7月4日  メンバー たぬき KNZ のりすけ ISK

天候 曇り

梅雨真っただ中。山屋にとっては年間を通し一番悩ましい時期の到来。 山は勿論ゲレンデにも快適と言う言葉から見放される時期だ。 崩れつつ有る日本の四季だが梅雨と言う雨の時期は受け入れなくはならない実情。 快適な岩の登攀が無理で有れば選択肢は沢一択となる。 個人的には一番苦手なジャンルだが人口壁で一日を潰すよりは遥かに充実感が有り、それ以上に一緒に同伴してくれるメンバーと疎通を取りながらの山行は非常に楽しい。
梅雨時期と有り、天気が不安定な為急遽決定した沢は近場の足尾。
この山域は積雪期はアイス、ドライ、無雪期にはマルチ、沢、更にハイクも出来る最高のエリアだ。 個人的には自宅から近く誇張すれば生涯このエリアで山を楽しめつくせる感は有るがやはり人間は欲望の塊なのか、ひとつの場所に留まるのは難しい為色々なエリアへ遠征するのだろう。
戯言はさて置き。早朝とは言うものの夏至を目前としてはすっかり日が昇ってから銅親水公園よりアプローチ開始。
当初予定していた沢は丹平治沢。
結果から言えば増水の為敗退し、普段水量の少ないとされる対岸の大杉沢へ転進した。
平坦な舗装路に導かれ松木沢の顔であるジャンダルムに見送られ幕岩へ。

松木沢ジャンダルムは割愛し幕岩 圧巻の存在 冬季はドライも楽しめる

幕岩対岸に有るガードレールが掛かった橋が有る沢が丹平治沢出合。迷いの心配は少ないと感じる。

当初遡行予定していた丹平治沢出合 ガードレールが目印なので取り付き迷いの心配は無い 入渓

【丹平治沢 敗退】
遡行開始より少し行くとF1が現れるが水量が多く右岸より巻く。続くF2も巻く。

F2 水線突破は難儀を要する為右岸より巻く

F3が現れるが尋常では無い水量の為水線はヒョングル。 この時点で水量の多さを考慮し高巻を繰り返せばもはや沢登りからかけ離れる為この時点で撤退を決意。

F3 増水により上部はヒョングリながら水線を落とす 巻けば回避できるが巻き続きでは左派登りからかけ離れる為敗退決定

普段水量の少ないとされる大杉沢へ転進した。
以前では計画書に予定山行ルートから転進する場合、転進するルートも事前に記載しなくてはならず、融通が利かなかったが昨今のデジタルの進化は凄まじくスターリンクを使用し臨機応変に転進が可能になった事は嬉しい。またこのシステムは遭難時にも絶大な効力を持つと実感した。

【大杉沢】
経験者曰く、平常時は水量の少ない沢だと言う。しかし今回の遡行時はエリア全体が増水傾向に有った為、終始水線を絡めての遡行を楽しめた。
所持している文献にトポが無い為、ルートの要点だけをザックリ記載する。
遡行開始序盤で現れるゴルジュに掛かるトイ状沢、景観が良く非常に心地良い。

ゴリュジュに掛かるトイ状の沢 景観が非常に良い

上部は右に屈曲し傾斜が強くなる。ヌメリが強い為慎重に突破。

上部はヌメリが強いが果敢に突破するISK 個人的には脱帽

抜ければ小滝が連続する。終始泳ぐ区間は一切ない。淡々と小滝を処理し高度を上げれば上部15m滝へ。沢屋は直登し突破。流石だ。

上部で現れる15m滝
沢屋は水線を絡め突破 流石だ

一方山屋と自負する身は高巻くがこの高巻は非常に悪かった。

不甲斐なく巻いたが此方も非常に悪い

15m滝を処理すれば源頭の様相が広がる。快適に詰め終盤に手巨大なCSが現れるが右岸より高巻く。直登も可能だが抜け口が悪く確保が必要に感じた。
CS を処理すれば適当な所まで高度を上げ右上み見える尾根へ逃げ脱渓。

脱渓から稜線までは非常に悪いガレの処理 四肢に荷重を分散して後続への落石に配慮しながらの詰めとなった

脱渓から稜線までの詰めは過去に経験した事ない程悪かった。
トップアウトは中倉山のシンボルである孤高のブナの近くへ突き上げた。沢の悪さから考えると非常に快適な一般道に出迎えられる。

稜線へ突き上げれば中倉山のシンボル 孤高のブナの木に出迎えられる

しかし山屋の性なのか、行った事の無いルートから下山してみたいと言う理由より石塔尾根より高度を下げる

【石塔尾根】
中倉山から程なくは明瞭な踏み跡が有るが1499を過ぎた辺りより踏み跡は不明瞭になる。出だしはカール状な為不安だが高度を下げれば左右に稜状が隆起し始める。下る方向から右に見えるのが石塔尾根。尾根に乗り少し行くと名前の由来となったであろう巨大な石塔が現れる。

石塔尾根の名前になったであろう巨大な石塔

後は忠実に尾根を辿れば横場山を経由し下山。
石塔尾根は破線ルートにもなっておらずバリエーションルート。崩落がかなり進みお勧めは出来ないと感じた。
今回の山行は当初予定していたルートを途中まで遡行した後、急遽転進し違うルートを遡行出来た。更に下山はバリエーションルートからと個人がCLでは出来ない山行を経験できた事は今後の糧になるだろう。嬉しかった。

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