錫杖岳 前衛壁3ルンゼ 本峰正面ルンゼ

2月9日~10日

メンバー:ISK、KNZ、TOMO(会外)

錫杖に行ってきました。

予定では3ルンゼ~グラスホッパーの継続と本峰正面ルンゼでしたが。。

槍見温泉を朝5時に出発。クリヤ谷に到着すると前日から泊っているパーティが下山準備をおり、昨日正面ルンゼを雪崩で敗退したとのこと。明日の天気は期待できないため、初日は確実に登攀できる3ルンゼに行くことにした。テントを張っていると2人組パーティ(1人は知り合いだった)がやってきて、やはり3ルンゼに行くらしい。我々は3人パーティだったため先を譲ることにした。

真っ青な空に穂高~槍が見渡せ、5月のような日差しにテンションは上がったところで登攀開始。

1P目はただの雪の斜面。

2P目も問題なし。

3Pは先行パーティのリードが露岩部分で行き詰っており、何とか左に逃げてからルートへ復帰し抜けていった。我々はルンゼ沿いの薄いゴミみたいな氷にアックス引っ掛け強引に登る。

4Pはトンネルくぐり。これも薄い氷にアックスとアイゼンを引っ掛け騙し騙し登る感じ。

5Pでようやく左壁に氷が出現。でも満足な氷でもなく叩き続ければ壁をきれいに掃除ができそうな感じなので丁寧に登る。

6P目は右壁、左壁ともに氷なく、左から人工で登る。

午後から予報通り雪が舞い始める。

3ルンゼをトップアウトすると右上方にはグラスホッパーが出現するが、ほんの少しの差で別パーティに入られる。グラスホッパーだけを登りに来たようだ。3ルンゼ内も各ピッチかなりの待ち時間が発生し(先を譲ったことを後悔)、グラスホッパーでも暫く待ち続ける。待っている間は激しい落氷の雨が降り、時間も押していることから泣く泣く下降することとした。

 

 

3P目終了点より

5P目の左壁は氷があった

グラスホッパー 3ルンゼ終了点から少し下降し、1P分だけ登る。

 

翌日は5時起床。夜通しそれなりの降雪があったが、正面ルンゼを行けるところまで行くこととする。3ルンゼ基部より北沢へ向けラッセルトラバース。北沢へ入ると、膝上から腰までのラッセルとなり、北沢大滝基部ではチリ雪崩が引っ切り無しにくる。このチリ雪崩で自分たちが着けたトレースはきれいさっぱりなくなっていた。それでも頑張って進むと、やがて雪面は固くなり、これはもしかしたら行けるかもと期待を大きく膨らませる。北沢大滝の上部へ来るとそれなりの斜度となり、ブッシュを支点にしてロープを出すことにした。雪が締まっていればダブルアックスでガシガシフリーで行けるようだが、固かった雪はやがてモフモフの雪となり、足元が崩れるようになってくる。ここを頑張って抜けても先は長く、ここで敗退することとした。ブッシュで懸垂して戻ることにした。

3日目も正面ルンゼの状況は変わらないと思われるため下山し転進先を検討することとした。

北沢を登る

北沢大滝に入る

チリ雪崩がガンガン来る

ロープ出すが、雪質悪い。

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