2026年10月17日 メンバー:たぬき KNZ ISK げんちゃん
天候 快晴
晩秋に入り残暑から続いた長雨からようやく解放され連日好天が続けば山行の選択肢が広がる。選択肢が多く悩めることは長雨にて何処にも行けない時期と比較すれば格段に幸せなのだろうが、選択肢が増えると言うのも悩ましい。人間とは厄介な生き物だ。
連日好天続きだったが直前の天気予報では予定していた山域は夜半に少雨ながらまとまった降雨がある予報に不安を抱くも、日中は快晴予報の為コンデイション回復と踏みスラブ登攀が楽しめる、谷川岳 鷹ノ巣C沢へ行ってきました。
今回の山行に当たってはアプローチ、デプローチから思案。過去のSNS等での記録を見ると谷川温泉を起点に鷹ノ巣C沢を遡行した後、中ゴー尾根にて下山周回するルートが多いが下山が非常に悪いとの情報を目にしていた。幸い今回の山行は車2台でのアクセスの為、一台をインフォメーションセンターへデポしもう一台にて谷川温泉駐車場へアクセス。
仮に一台でアクセスしても登山届を出すために一旦、登山指導センターへ立ち寄らなければならないのは厄介の極みだ。
谷川温泉駐車場よりアプローチ開始。ヒル街道と言う林道歩きから始まる。
ヒル街道と名付けられれば足元を時折チェックするも、晩秋の冷え込みより無用だった。
中ゴー尾根分岐点より少し進んだ所より入渓。序盤は左岸に高巻を絡め足を進め本流へ。

これより巨大ゴーロ地帯の処理が始まる。体感的には5~6級程度のボルダーを永遠と処理する感覚だった。ジワジワと体力を削がれる区間だ。

なるべく省エネを意識しスラブ取り付き地点へ。此処まで二時間半程。思いの外体力を消耗した。
普段は取り付きには大きな釜が有る様だが今回は干上がっている状態だった。落ちてもウオータークッションは無い。

準備を整え登攀開始。出だし50m程のスラブを登れば一旦平地状の地形に到達した後右上に切り返す様な感覚で大スラブの処理の開始。

思いの他、スラブの幅は小さく感じたが、やはり300mと言われるスラブは長く先が見えない。
個人的な経験からすればスラブはかなり磨かれている感じがしたがロープは不要に感じた。と言うよりロープを使用したところでスラブゆえ支点は取れない為リスクの増大にしかならないだろう。これは上部核心の草付の処理にも言える為、此処でロープを出す様なら敗退する事をお勧めする。また、所々濡れている個所は非常にフリクションが悪かった為、降雨情報には慎重な判断が必要かと感じた。

永遠と続くスラブに脹脛が悲鳴を上げる。四肢にフリクションを求め、ひたすら高度を上げればスラブ登攀は終了し沢は一気に幅を縮小し沢登りへと転換。 気付けば周囲は紅葉が進み錦秋が広がっていた。日本の四季は美しい。

これまで乾いた岩にフリクションを求め登攀して来た身としては一転、数か所水線を絡める遡行に対し非常に悪く感じた。 一般的なCS滝を処理すれば沢区間は終了。
一般CSを処理すれば上部には巨大CSが現れる。

もはやCSのレベルでは無かった。現実味を通り越せば人間の感覚は不気味となるのか、そんな存在だった。
事前の調べでは左岸より大高巻との情報だった為セオリーに基づき大高巻すれば、自然と脱渓し上部奥壁直下の草付帯へ。

奥壁の処理には非常にルーファイ能力が試される。俎嵓のピーク目指しひたすら草付帯を処理。
ピーク直下は草付帯は傾斜を増す。

更に元気のないニラしかない為ハンマーを打ち込みホールドを作り高度を上げる。個人はチェースパイクを不携帯した為、生きた心地がしなかった。この区間もロープを使用したとしてもプロテクション問題からすると微妙に感じた。
最後の草付を抜ければ稜線へ突き上げ登攀終了。
錦秋の絶景が広がる。景色を楽しみ直ぐ近くの俎嵓のピークを踏み下山に向かう。

此処から望む谷川岳の双耳峰は遥か遠く感じたが、下山には受け入れるしかないとなれば閉口し足を進め肩の小屋へ。

予定では天神から田尻尾根へ下山ルートを取る予定だったが、渋滞を懸念し西黒尾根へ進路を変え下山。静かな下山だった。