横岳西壁 大同心正面壁 雲稜ルート

2026年7月23日 メンバー:たぬき夫妻

天候 終日快晴

関東甲信越に梅雨明け宣言が出た途端、強烈な暑さが平野部を襲う。 ふた昔前は梅雨が明ければジメジメから解放され盛夏を楽しむ余裕が有ったが、昨今は身に危険を及ぼす様な熱波が襲い全く嬉しくない。
個人的には、梅雨明け宣言は緊急事態宣言の様に感じる。しかし環境の変化はどうあがいても変えられる事は無いので受け入れるしかない。 さすれば涼を求める山行を模索する。手っ取り早いのは沢山行だが、根が山屋と自負している身にとっては晴れれば山へ行きたいと言う思いから日帰り可能な高所登攀が出来る八ヶ岳へ登攀を楽しみに行ってきました。

早朝、美濃戸よりアプローチ開始。昨今の物価上昇から仕方ないのだが駐車料金が上がった事には内心閉口しながら足を進め赤岳鉱泉を経由し大同心沢出合より一般道を離脱した後、取り付きを目指す。

アプローチより大同心 緑が多く穏やかな印象

一般道を離脱したと言うが踏み跡は明瞭で迷いの心配は少ないと感じる。 急登をこなし岩壁基部まで詰め、明瞭な踏み跡を辿りトラバースし取り付きへ。

取り付きへ向けトラバース 無雪期とあれ基部まで来れば威圧感が有る

【大同心正面壁 雲稜ルート】 ( )内は個人的な体感グレード スケル
※雲稜ルートの終了点は全てハンガーにより整備されている。リング、残置ハーケンでの終了点は幾つか有るがロープの流れ、ピッチへの切り方への不安が有る場合利用した方が良いかと。
1P(5.8 25m)
取り付きは明瞭でハンガー2本が設置。更に上部には残置スリングが垂れているので迷いの心配は少ないと感じる。離陸直後が若干ランナウト。離陸直後0ピン程度に感じるクラックへカムの設置が有効。 中間部のハング帯の処理。大同心特有のポロっとした形状の岩に不安を抱きながら慎重に抜ける。ガバの連続だがテスティングは必須

雲稜ルート離陸 1Pがルート上の核心

2P(5.8 25m)
離陸が若干悪い。上部の顕著な凹角を目指し高度を上げる。凹角は短いがランぺ状な為慎重に。とは言え冬季はA1区間な為残置は豊富。凹角を抜ければホールドスタンスは豊富に有るフェース状へ。フェースはランナウト気味に処理しテラスへ
3P(Ⅳ⁺ 50m)
ジャパニーズアルパインと言う感じのピッチ。全体的に非常に脆い。
上部に見える魚の尾ひれの様なピナクルを目指す。離陸は直登では無く左上の草付へ進路を取り、草付後から右上へ切り返し高度を上げる。50mいっぱい伸ばす為ロープの流れには注意が必要。
ロープの重さ、不安を感じれば魚の尾びれピナクルにてピッチを切った方が無難に感じる。 ロープ一杯伸ばしドーム基部のトラバース地点まで
4P(Ⅲ⁻ 10m)
高度感有るトラバース。写真映えする区間

高度感あるトラバース 写真映えする区間だ

5P(5.8 25m)
巨大カンテの処理。 離陸はカンテ直登でなくカンテ左のフェースから離陸。残置に導かれ中間部まで。

巨大カンテの処理 出だしはフェースの処理から離陸

中間部から進路を右に取りカンテへ回り込む。カンテの処理は短いが高度感が凄まじく心地良い。残置は豊富に有る為、個人的にはNPは使用しなかった。

中間部よりカンテへ回り込みスカイラインへ 高度感が尋常でなく心地良い
フォローを迎え入れる 高度感も有るがそれ以上に緑の背景が美しい

大同心の頭にて登攀終了。終日快晴だったが西面の為終始日差しが届く事は無かった。昨今の季節状況を考えると強烈な日差しはどうかと感じるが、高所において終始日が浴びない状況から日差しが届く状況は暖かく感じた。

大同心の頭は広々し快適 緊張から解放されリラックス 後方のピークは横岳

下山は同ルートへ進路を取る事が一番の省エネ化と感じるが、酷暑への暑中見舞いと称し稜線へ抜け一般道へ足を延ばし地蔵尾根より下山。

一般道より大同心を見下ろす 巨大カンテが非常に印象的
行者小屋経由にて下山 辿った稜線と山小屋のコントラストが好きだ

やはり山は良い。

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